2人に1人が最終的にはがんで死に至る現在、その治療の方針はできる限り確実で最新のものであることが理想です。しかし、その方針のためには適切な判断にて情報を選択せねばならず、昨今の膨大な情報の中からそれを主治医1人で実施するには負担が大きすぎる時代となってきました。従って世界的にもがん治療はキャンサーボードが組織され対応すべきとされるようになってきています。厚生労働省では、“キャンサーボードとは、手術、放射線療法及び化学療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師や、その他の専門医師及び医療スタッフ等が参集し、がん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカンファレンスのことをいう”と定義されています。当院では、すでにキャンサーボードは稼動していますが、2018年度のがん診療連携拠点病院の見直し条件にあわせて、より明確な規定のもと、更なる当院のがん診療のレベルアップのために各キャンサーボードを管理するキャンサーボード部が新設されることになりました。当院の各キャンサーボードが、患者さんのために最高の機能を発揮できるようにしていきたいと考えています。