センター長ご挨拶

腫瘍センター長  白𡈽 博樹

2020.7.2

令和2年度初頭から、前年度から続き新型コロナウイルスの感染拡大への対応に追われました。腫瘍センターでは、センター内での3密を避けるために、がん相談支援センターでの対面相談を中止せざるを得ない状況が長く続きました。キャンサーボードではイントラネットを介した会議システムを導入し、研修会や市民公開講座ではインターネットを利用する方法を取り入れつつあります。今後も、アフターコロナの時代の要請に、迅速に対応していきたいと思っております。

がんの診療は、過去10年で大きく発展し、腫瘍センターの機能もさらに進化し続けています。がんの予防、早期発見、手術・放射線・薬物剤等を組み合わせた治療、外来化学療法、QOL(生活の質)を重視した治療、がんによる症状・疼痛・苦痛を早期から和らげる緩和ケア、院内がん登録システムの構築とがん登録などはがん診療の基盤となりました。最近では、治療の選択方法の客観性が重要となり、多職種が参加したキャンサーボードを定期的に開催し、ロボット手術や陽子線治療等の最先端医療の適応を適切に判断し、高額な薬物療法や予防的治療の適応判定等のためのゲノム医療・遺伝子カウンセリングなど、腫瘍センターに求められる機能が多種多様となってきました。さらに、がん治療の低侵襲化と治癒率向上に伴い、治療中・治療後の患者・患児の方々が社会的な活動をできるだけ維持し、希望をもって新たなチャレンジができるように、がん治療と仕事の両立を目指した総合的な就労支援や小児がん・AYA(思春期・若年成人)世代の支援も大きな任務となってきました。

当院では、複数の診療科の相互協力による集学的診療の実施、医学研究院・歯学研究院・保健科学研究院・工学研究院等との多部局連携、産学連携による最先端医療の充実など、世界をリードするがん診療連携拠点病院として、より一層、診療機能を充実させることに取り組んでおります。併せて、腫瘍センターの教職員は、がん診療・専門医による地域医療支援、かかりつけ医、研修医・看護師・他の医療関係者を対象とした研修の実施、市民公開講座などを行い、北海道のがん医療を支えるべく、熱い使命感に溢れております。

今後も皆様の期待に応えて、最善のがん診療を提供させていただくべく、職員一同が力を合わせて参ります。